iMac 移行アシスタントは難しい。特に、OSX 10.4 からは。
今回は、Mac の移行アシスタントでのトラブル解決のお話です。
先日、iMac を購入し、PowerMac G4 からデータを移行しようとしていました。
さて、Mac ではWindowsに比べて、頻繁にOSがアップデートされます。
ユーザーの意見などお構いなしにOSXはアップデートされていく様は、痛快ではありますが、いろいろ複雑な問題を発生させますね。
iTune 問題が最たる例で、WindowsXPではいまだに最新の iTune が使えますが、純正、純血統ともいえるMacの世界では、古いMacOSXでは最新の iTune が使えません。
最新の iTune が使いたい人は、最新のOSXにアップデートしなくてはならない事に疑問を持つ人も多いと思います。その分、Macの最新のOS価格は 2,600円と安くなっています。
Windows 7 Professional 通常版 Service Pack 1 適用済みが、3万円弱もすることを考えると、どちらが良いのか難しい問題ですね。
話を戻します。
さて、今回はかなり古い PowerMac G4 です。
当然CPUは、PowerPCですね。
今回は、PowerMac G4 には、MacOSX 10.4.11 が予めインストールされています。
新しい iMac には、当然最新の MacOSX 10.7 Lion が搭載されています。
それでは、iMac を起動してセットアップしていきましょう。
画面のキャプチャーがなくて申し訳ありません。
Macを起動すると、iMac に限らず、Mac Mini 、Mac Pro は、「移行アシスタント」が使えます。
そこで、PowerMac G4 を起動してネットワークに繋ぎ、iMacもネットワークに繋いでおきます。
PowerMac G4 の方で、移行アシスタントをと実行すれば、後は自動的にデータの移行が完了する・・・はずでした。
しかし、一向にお互いのMacが見つかりません。
1時間ほど待ってみましたが、ダメでした。
そこで、ネットで情報を調べて見ます。
Appleのサポートページに詳しい解説があります。
□移行アシスタントを使って別の Mac からファイルを転送する方法
その中の項目で「ワイヤレス、または Ethernet を使用した移行アシスタント」を確認すると、2番目に次のように記載されています。
2.Mac OS X v10.4 以降が搭載されている Mac から移行する場合は、Mac OS X v10.4.11 にアップデートしてから、「移行および DVD/CD 共有アップデート」をインストールします。
そこで、上記リンク先から「MigrationDVDCDSharingUp.dmg」をダウンロードしてインストールし、念のため再起動します。
その後、同じように移行アシスタントを実行してもうまくいきません。
こうなると、ネットワーク越しの移行アシスタントは断念せざるを得ません。
ネットワーク越しがダメだと、あとは、ターゲットディスクモードでのFireWire接続しかありません。
とりあえず、iMac のセットアップを継続し、仮のアカウントを設定していきます。
その後、起動した iMac から、移行アシスタントを実行してみます。
仮のアカウントでセットアップした iMac で「移行アシスタント」を実行してます。
○「別の Mac または PC から」
○「TimeMachine バックアップまたはほかのディスクから」
の選択肢がでますので、同じようにネットワークを探しますが、見つかりません。
注意書きを見ると、「まだもう1台のコンピュータが表示されないときは、下にある”詳しい情報”をクリックして下さい。」と書かれていますので、「詳しい情報」というのをクリックします。
すると、そこには「10.4 Tiger を実行している Mac から移行する場合は、この Mac にターゲットディスクモードで接続してください。接続したら戻るを選択し、”別のディスクから”を選択してください。」と書いてあります。
というわけで、MacOSX 10.4.11 からは、ターゲットディスクモードで行うのが、一番の早道だということでした。
ちなみに、ターゲットディスクモードで、古いマックを起動する手順は、電源ONとほぼ同時にキーボードの「T」キーを押し続けます。
画面上に、黒バックに黄色いFireWireのロゴが出れば、ターゲットディスクモードになります。
つまり、Macが外付けHDD扱いになるということです。
ただ、ターゲットディスクモードで接続すればいいや、という問題でもありません。
なぜなら、新たに FireWireケーブルを用意する必要があるからです。
手元に、FireWireケーブルがある!と思っても安心してはいけません。
古いMacには FireWire400端子しかありませんが、新しい iMac はFireWire800なのです。
規格上下位互換性がありますので、変換ケーブルか変換コネクタを用意する必要があります。
というわけで、私の場合は変換ケーブルは買わず、変換コネクタ(ELECOM コネクタ変換アダプタ IEEE1394 6pin-9pin AD-IE6FT9M )を購入してきました。
これで、ターゲットディスクモードのPowerMacG4(MacOSX 10.4.11)から、新しいiMac に無事データを移行できました。
最後に感想です。
当社ではこれまでも、WindowsやMacのデータ移行の仕事はたくさんしていますが、やはり一番のネックはメールデータになりますね。
WindowsXP の OutlookExpress メールデータの、Windows7への移行はそれほど難しくはないですが、アカウント設定のパスワードデータの移行となると大変です。
同様に、Mac でもメールデータは何とかなっても、アカウント設定のパスワードになると大変です。
Windows 、Mac ともに、プロバイダーのメール設定用紙がお客様の手元にすぐあればいいですが、見つからないと今回のように「移行アシスタント」を使う方が楽になります。
メール設定用紙が手元にある場合は、意外と、手動でデータ移行した方が楽です。
今回も、移行アシスタント後の iMac には大量の動作しないPowerPCアプリケーションがコピーされていて、Dockにも残っています。こういった項目を1つ1つ消す必要があります。
※MacOSX Lion から、Rosettaが搭載されないため、PowerPCアプリケーションは動きません。
といったわけで、結論としては、最初から変換ケーブルを買ってきて、ターゲットディスクモードでやった方が良かった、という苦労話でした。
同じ悩みを抱えた人の参考になれば幸いです。
- 2012.04.06 Friday
- サポートコラム
- 15:50
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- by pcorangenagao